International Maitre・Server Association

日本最高峰のサービス認定制度 教育機関「International Maitre・Server Association」

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メートル・ドテルの世界大会とは

カテゴリ : Maitre d'Hotel 〈メートル・ドテル〉



メートル・ドテル世界1を目指して!


サービスのコンクールって器やグラスを何個もてるかとか競うの?
メートル・ドテルって何?サービスなんて誰でもできるでしょ!
立ち仕事は大変だね!
《心の声では……いいえ、エクササイズでき健康的で寿命も伸びる仕事はそうありません^ ^》

………と!こんな風に面白いことを言う方に少しだけ理解してもらいたいと思い、
ちょこっとメートル・ドテルの仕事をコンクールの話を通してご紹介させていただきます。

著書より抜粋 by メートル高森



 
1.  コンクールで得た財産

伝説の人達との出逢い
 
自己研鑽のために挑戦を始めたコンクール出場も4回目となります。日本の最高峰のコンクール「メートル・ド・セルヴィス杯」、なんと2002年大会の優勝者は世界大会に日本代表として出場できることになりました。
 
世界への登竜門……パンフレットに書いてあるキャッチコピーを見て、ラーメン屋からのスタートしたお兄ちゃんが随分と大きな門を叩くようになった!と、自分で自分を笑ってしまいました。
 
しかし、過去の大会で全てファイナリストに残っていることもあり周りからのプレッシャーは相当なものになりました。
これは普段の仕事でもそうです。出来て当たり前、これがトップクラスの仕事という視線が私には重荷過ぎると感じはじめた頃でした。
資格検定や試験でもなんでも同じですが、挑戦するということは負けるリスクを背負います。
大抵の人間はここで怖がって挑戦を諦めてしまいます。私もエントリーして予選落ちなどのリスクが無いわけではないので、年下に負けたらどうしようなどどんどん追い込まれていきます。
 
コンクールレベルなんて対したことないという人がいますが、私はそうは思いません。その理由は、資格でも同じですが、獲得もしていない人が発する言葉はただただやっかみにしか聞こえずカッコ悪いと思ったことが何度もあったからです。
それに日本のトップクラスと言われるサーバーやソムリエは結局のところコンクールでも結果を出しています。無名で業界を変えられるような実力者はいない現実もあります。
 
諸々の葛藤がある中で4度目のコンクール挑戦となりました。この年30歳。
意識をして課題をこなしているようでは勝てないと思い、無意識有能で美しい所作や立ち振る舞いを身につけるために普段から意識し続けました。
実践心理も勉強しました。知識に蓄えも怠らずしました。自宅の本棚は壁両面全てが業界本で埋め尽くされるようになっていました。
子供の頃あんなに勉強が嫌いだった私が誰にも強要されずこんなにたくさんの本を読んでいるとは驚きです。
 
ただしコンクールで先輩が課題にすることは、レストランの現場においても活かせるものばかりで、結果現場での仕事もどんどん評価されるようになりました。
 
国内コンクールの課題は年を追うごとにさらに難しくなってきていました。
プレッシャーのかかる予選を勝ち上がり決勝の課題は過去と同じ実際のゲストへのテーブルサービスです。
テーブルコーディネート、卓上花の作成、アペリティフの作成とサービス、イギリス式でのオードブルサービス、お魚料理でのクロシュサービス、赤ワインのデキャンタージュ、ゲリドン式でのお肉料理のデクパージュ、ゲリドン式でのデザートの作成・フランバージュを含む、カフェのサービスと相変わらず歴史的なサービス全てを演じられなければならない難しいものです。
また、イレギュラー対応は何が試されるか判りません。実際にレストランで起こりうるあらゆることを想定して対応書をつくり整理しておきました。
 
ライバルは親しい先輩です。英語、フランス語がネイティブレベルでフランスでのレストラン経験も長く対応力もずば抜けていました。
ソムリエ経験もありその安定感は驚異でした。
 
しかし前大会で勝った実績もあると自分を信じて集中力を高めていきます。苦手意識はありません。自身がないチーズに関する課題や外国語も訓練してきたし堂々とゲストの目を見ることができます。実際決勝戦の舞台でサービスが始まりますが、ゲストの前でもう手が震えることはありませんでした。ゲストのことだけを考えサービスしいつも通り自身も楽しむことができました。自分自身に勝ったと思いました。
 
サービスコンクールの結果です。
祈願であったで優勝、金メダルを獲得しました。
数百人が埋め尽くす舞台の壇上で、思いっきり泣きました!
嬉し泣きが1日中続きました。この時、ここまで自身がプライドをかけて本気で取り組んでいたのだと苦労の日々を振り返りました。
 
何より応援してくれた周囲の人の期待に応えられたことがとても嬉しかったです。
 
と、喜んでいるのもつかのま。そうです!今回の優勝者は日本代表として国際大会に出場しなければなりません。今後の日本の飲食業界の評価も自身にかかっている重圧は国内大会のものとは異なる重さでした。
 
開催場所はパリ・サンプラシッド。こんなチャンスは二度とありません。人生の全てを賭ける意気込みでパリに移住しました。
パリで実際にヨーロッパの現場感覚を身につけ大会に挑もうと思いました。
 
この時研修先に選んだのは、当時三ツ星で最もサービスの評価の良かった「グラン・ヴェフール」や「ローラン」です。メートル・ドテルの研修が数ヶ月だけでもできたことは、私にとってとても大きな財産となります。
 
また、テイスティングについては、国際的テイスターのピーター・ツーストラップ氏、その他にもその年のコンクールの冠でもあった審査員のジャン・クロード・ヴリナ氏やパトリス・ジェーン氏、そしてフランスにおけるサービスの歴代チャンピオンなどのレストランでたくさんの学びを頂きました。
 
そんな世界の一流のサービス人から得た私なりの気づきを、どの業界でも活かせる基本的なことについてお伝えさせていただきます。
 



 
2.フランスで学んだこと
 
それでは、ここから具体的なおもてなしを感じてもらう基本スキルについてご紹介させていただきます。

↑ ※基本スキルなどはテキストや研修のみお伝えしているので割愛させていただいております。
 
 
表情の力
―ジャン・クロード・ヴリナ氏(フランス・パリにて三ツ星最長の歴史を持つオーナーサービス。長い間世界のサービスを牽引。1973年から三ツ星を維持しながら2008年に死去)
 
表情が豊かな人は他人を幸せにする力があるというのは経験上知っていましたし、私自身は笑顔は出来ているし問題は無いと過信していました。
 
仕事上、何も疑問を持っていなかった私に、表情はこうして使うものだと現実をつきつけてくれたのはジャン・クロード・ヴリナ氏です。
なぜか包み込まれるような優しい目、状況に合わせて変わる表情の多様さには、それだけでパリへ来た価値があったと感じるほど衝撃でした。
 
レストランの扉は重厚な木とガラスで出来ていました。
その扉の前に立つと、すでにその向こうにニッコリと目尻を下げたヴリナ氏がこちらに気づき扉を開けてくれます。
 
私は大先輩であるヴリナさんがとても身近に感じられました。
今まで日本のホテルや高級レストランに行くと、若造が来たと上から目線や熟練の殺気を感じることが多かったのですが、そんなことを全く感じさせない笑顔に一瞬で安心させられたことを覚えています。
 
ヴリナ氏のすばらしい笑顔は一般の方の笑顔と何が違うのかをよく考えてみました。
そして幾つかのヒントを見つけることができました。……こうしたヒントはWEBでは控えさせてください。
 
 
コミュニケーション力
ムッシュ・ジェーン(CGP2003国際コンクール審査員、元フォーシーズンズ・ホテル・ジョルジュサンク「ル・サンク」ディレクター/2000年に入り史上初の3年で三ツ星を獲得した当時世界最高のレストランの1つ)
 
パリでコンクールに参加するために勉強させてもらっていたレストランの1つにフォーシーズンズ・ホテル・ジョルジュサンクの「ル・サンク」というレストランがありますが、このディレクターがジェーン氏でした。
ムッシュ・ジェーンはとても若々しくエレガントでカッコイイのですが、気取っているようにも見えない凄く非言語コミュニケーションの高い方でした。
 
サービスは相手に話をしてもらうことが大切で、自分がベラベラと喋るものではないと教わっていたものの、それがどういうことなのか良く判りませんでした。
しかし、ジェーン氏の接客を見て心から納得できる正解を見ることができました。
 
口だけでなく歓迎の気持ちが伝わってきました。
雰囲気作りであるテーブル・コーディネイト(その時は紫色の胡蝶蘭をランナークロスとして敷き詰めていました)に始まり、必要な時に必要なものが最高のタイミングで提供されます。
気づきの速さ、綺麗な所作、視線を常にあげる姿勢のとり方、いつでも話し掛けられるような優しい微笑みを絶やさない表情、声がけのタイミング、……プロ中のプロは誰から見ても違いがわかるのだとも思いました。
 
しかも、料理説明などの表現の仕方や話し方も引き込まれるような語り口でした。
場所ではなく、このサービス人がいる、この雰囲気の中でまた食事がしたいと思えた初めての感覚でした。
 



3.顧客満足

―クリスチャン・ダビット氏(「グラン・ヴェフール」のディレクター)
 
パリに暮らし最後の職場となったのが「グラン・ヴェフール」。
パレ・ロワイヤルの美しい中庭には格式のある天井画が特徴の三ツ星レストランがありました。
サービスの評価も高く、凄く楽しみで現場に入ったことを覚えています。
個性派揃いのスタッフはまさに役者そのものでした。
 
ゲストの予約帳はロッカーキーをかけてるほどの意識。
セッティング準備で切れ味の悪そうなナイフを見つけると、サービス人がゲスト用の銀器を研ぎはじめます。
テーブルの配置、コンソールの準備の仕方、どれも完璧でした。
 
メートル・ドテルのマーク氏はゲストにウインクを平気でするようなダンディなタイプ、ソムリエのタミジエ氏は愛嬌がありピエロのように立ち振舞います。
それを支えるキビキビと動くメンバー。
そして、全体を見てほんのちょっとでもゲストの空気が乱れると、ディレクターのダビット氏がどんな役にでもなりきり落ち着いた空気(雰囲気)をつくりあげます。
若いスタッフの中にはスペインから来たというスタッフもいました。
ヨーロッパでは他国で経験を積まないと上に上がれないと言っていたことも、この業界を目指す層の厚さを感じました。
 
ただし、教わるだけでなく我々日本人の感覚に自信を持つことも多くありました。
プロフェッショナルのチームの中においても、私がゲストの気持ちを先読みし一歩早く行動することに驚いたらしく、一人のスタッフが、「あなたはテレパシーが使えるの?」と聞いてきました。
「いやいや、普通だ」と答えました。
日本には以心伝心という言葉あるように、言わなくても0.2秒で相手の心が読めるおもてなし術を国民みんなが持っています。
これは、彼らからすると普通でないと気づきます。
 
そして、もう1つ彼らより優れていることは相手に恥をかかせないことへの心配りです。
あ、まだありますね。世界にない手先の器用さからなる所作へのこだわり。
と、まだまだ……これらをベースに持ちながらプロトコールのマナー、そしてそれに準じたサービスを習得すれば、世界でも敵なしの「おもてなし術」の完成かと思います。
 
こうして「グラン・ヴェフール」という世界が注目するレストランで、チームについていけると感じながら働けたことが自信に繋がり、私の持っていたフレンチコンプレックスは消滅しました。
 
 


4.ザ・クラシック

他にもパリでお世話になった「ローラン」(当時2ツ星)は、これまでもこれからも経験することがないぐらいにクラシカルなブリガードと年代ものの機材を持ち、そのサービスを実践しているレストランでした。
簡素化していないヨーロッパ式のブリガードと優先順位は、このレストランを経験したことで中世に戻っても働ける自信があります。
 
このレストランのディレクターのブリギニオン氏はスペシャリテのサラダ・オマールやクレープシュゼット、アニョーのテーブルサイドサービスも実際のゲストの前で経験させてくれる程ほど私を信頼してくれました。
離れた東洋人を受け入れてくれた背景には、今までキッチンできっちり働いてくれた先輩料理人がいたからこそ……日本人に対する信頼を築いていただいたことに感謝です。
私も会ったことがない後輩の役に立てるようにいつでも真面目に取り組もうと思いました。
 
素晴らしい伝統を持つレストランでの体験、クラシックのサービスの基礎があると変幻自在にサービスを創造できることを学びました。
 
 

 
5.絆

―アラン・ビラカンパ氏(クープ・ジョルジュ・パティスト前会長、CGB国際大会の創始者)
たくさんのことを教えてくれたパリ。
若い時に短期で語学留学していた頃は、パリジェンヌばかり見ていましたが、こうしてレストランで働くことにより歴史やヨーロッパの奥深さとサービスに対するプライドとスキルを多く学ぶことができました。
 
学ぶと言えば、フランスはサービスを体系的に学ぶところが数百校に登ります。講師も現場の支配人(トップ)に上り詰めた人が多く、その方から座学でなく実践的なスキルを学べます。
そうした学生に憧れを与えているものにサービスコンクールがあります。
我々プロフェッショナル部門に挑む現場スタッフも同じですが、専門学校の代表が出場しスキルを競うコンペティションがあります。このコンクールも開催している協会がクープ・ジュルジュ・ド・バティストです。受け継ぐだけでも大変なこの協会運営を愛をもってサポートしている先輩に心から敬意を表します。
 
2003年、この協会の会長は「アラン・ビラカンパ」氏でした。もう10年以上日本のサービススキル向上に尽力をいただき年に一度の日本のコンクールにも運営サポートのために来日していました。ダイニングカルチャーで世界を繋ぐ伝道師ということです。こうした異文化交流やサービスマンシップを広め平和のために貢献できる人は私の憧れです。
 
そして会長はそのサービスマンシップを競う祭典まで築いたのです。
若手育成を目的としたものづくりのオリンピック「ワールドスキルズ ※2」という政府機関が運営する国際大会はもともとありますが、プロフェッショナル部門でこの運営を成し遂げたのです。
 
そう、その大会の最初のコンクールが「クープ・ジュルジュ・ド・バティスト杯 インターナショナル」です。私が日本代表という「日の丸」を背負い、このパリにきた理由ででもあります。
そして2003年3月31日「クープ・ジュルジュ・ド・バティスト杯 インターナショナルプロフェッショナル部門」をむかえます。
 
 
ラーメン屋からスタートしたお兄ちゃんが、ただ目の前の課題や目標を高く見持ち続けた結果、世界標準と言われるレストラン・サービスの国内大会どころか国際大会まで経験できるとは想像も出来ませんよね。どこにどんな可能性があるかは全く未知数です。
 
コンクールの内容は日本の大会と違い非常に課題が決まっていないという非常に難しいものでした。内容としては以下です。
 
・  世界中の料理メニューからのオーダーテイク(英語もしくはフランス語)
・  料理に合うビバレッジや水の種類の提案や勧め方
・  ソムリエとしてのワインのブラインドテイスティングと料理との相性
・  多種オードブルの作成(テーブルサイドサービス 多種)
・  魚料理の作成(テーブルサイドサービス 多種)
・  お肉料理の作成(テーブルサイドサービス 多種)
・  甲殻類料理の作成(テーブルサイドサービス 多種)
・  デザートの作成(テーブルサイドサービス 多種)
・  フルーツカッティング(5種を15分以内で2名盛り)
・  バーテンダーとしてのカクテルの作成
・  チーズのブラインド10種類
・  パーティーテーブルのコーディネート
・  葉巻についての口頭試問と着火実技
 
※メートル・ドテルのレベルでは手を使わず様々な料理をつくったり仕上げることができます。全ての飲食店の運営ができた上で指揮者としてチームを牽引します。


これらを全て審査員をゲストとしてサービスにあたりますので、サービス人としての基本素養は全てこの課題の中に含まれます。
 
 
現在の世界大会は学生部門と同じ課題が理由なのか、これらの難し過ぎる課題に問題があったのか判りませんが、事前に課題を伝えるようになっています。
そうした意味では史上最高の難関に挑むことができました。
私自身はヨーロッパの食材を中心に日本では見たこともない課題の練習ができたことでスキルアップに繋がり嬉しいというのん気な気持ちでいました。
 
しかしコンクール当日の朝、会場に乗りこみ審査員と顔を合せて緊張感がMAXに達します。この大会の冠であるレストランサービス界の長、タイユヴァンのヴリナ氏、MOF保持者、世界のトップレストランのディレクター………。
もともと若く見られがちなアジア人ですが、その中でも童顔の部類に入る私は何人かの審査員が子供扱いするように話しかけられたと感じることもありました。
そこで、普通では勝てないと感じた私は協議課題に入る前に決めたことがあります。
それは、ヨーロッパの基本技術をセオリーどおりにこなしても評価を受けることはできないので、クラシックな技術でなく私が感じた次世代のテクニックの披露することを決めました。
具体的には左手でサーバーを操ることや手先でなく身体全体を使う立ち振る舞いなどです。ソースのかけ方も現代のような皿盛り式と同様なデザインで勝負します。
あとは笑顔とユーモアを意識しました。
 
同じ点数レベルではアジア人は評価されない。圧倒的な優位がなければ勝てない。と何とかなく現場の雰囲気を感じていましたので勝負すべきと思いコンクール用ではない今までの現場の仕事で勝負します。
 
その最初の課題はオマールエビでした。素材が異なり殻が硬すぎて時間がかかり意気消沈しながら仕上がったお皿をサービスしました。
と、時間がかかったと思った料理を仕上げたのですが、同時に課題に挑んでいた他の選手はまだ作業中。私が最初に仕上げていたと気づきました。その時、日本人の持つ器用な所作でいつも通りスムーズに仕上げれるだけで圧倒的な差になると気づきました。弱みでなく強みで勝負するしかない!と、それからは思いきりやりました。
 
次の魚料理の作成では数人の審査員の中にフランス人の知合いがいました。日本に来てセミナーなど実技指導をしてくれた方です。応援してくれていると感じる目でした。異国の我々が自国の文化に道場破りに来ていると感じる人も現場のフランス人にはいました。そして、勝てるわけが無いとも言われました。と、私もそう思いましたけどね。笑。そんな中サービス人同士の仲間という国境を越える意識に感動しました。
 
魚と鳥は負けません!魚は私の日本人のDNAとしてのプライド、そして鶏肉はカナルディエという鴨もさばく専門家の称号をもらっているからです!
日本に来たことの無い他の審査員はまさか日本人が本国以上に器材を操り、スムーズに魚をさばく姿に驚いている様子でした。知人の審査員は私のパフォーマンスを見て嬉しそうにしていました。
 
ここからは緊張が一気に解け、課題に挑みます。途中に噂でこれはひょっとするかも!というようないらぬプレッシャーの声も聞こえるようになりましたが、目の前のゲストに楽しんでもらえるようにいつもどおりを意識しサービスを楽しみました。
結果……2003年、クープ・ジュルジュ・バティスト国際大会プロフェッショナル部門でゴールドメダルを獲得することができました。31歳の春でした。
 
この課題の中で私が最高得点を出したのはソムリエ課題、魚料理課題、甲殻類料理課題、チーズ課題、デザート課題だったように思います。
 
 
一番驚いているのは私本人であったことは間違いありません。
 
日本からもサービスの歴代チャンピオンや後輩がパリまで応援に駆けつけてくれ、勇気を与えてくれました。
日本とは連絡が取れなかったのでよく状況はよく判りませんが、フランス人の先輩が新聞を持って来て記事を見せてくれるなどして喜んでくれ、ようやく実感が湧いてきたのを覚えています。
 
お世話になった職場に結果を伝えに行ったところ、反応は色々でした。
若いスタッフは悔しがったりふてくされたりしていました。
確かに自分たちのお家芸で東洋人が勝つとは信じがたいと、私自身だって逆の立場なら思います。
 
ただ、一流のサービス人達は当然だと言ってお祝いしてくれました。
そして、クリスチャン・ダビット氏に言われた「大使となって日本でも頑張れ」の言葉が重くのしかかりました。
あまり言葉が達者でなく、とりあえず了承してしまったのですが、それからは多数のサービスのMOFやサービスの歴代優勝者、今大会の冠となったヴリナ氏やお世話になった人たちのためにもきちんと責任を果たすと誓いました。
 
現場でも初等教育においても、一流の教えを得ることができる環境は仕事や学びが楽しいものです。
この旅で、教育体制についても真剣に考える機会となりました。
学校の授業で、サービス現場の組織で勝ち上がられないような人が授業をしている日本の学校とは比較になりません。それどころか、料理学校において他業種の方が接遇の講師をしているなどと聞いたこともあり驚いています。
 
と、ボヤいていても前に進みませんので自身で切り開くために数年前からスクール事業を展開するようになりました。メートル・ドテルを資格制度と同時に
もっともっと体系的に学べる環境を整え国際社会をリードするサービス人をつくりたいと思います。まだまだ道半ば、たくさんのことを教えてもらった先輩のためにももっともっと頑張らなければいけません。


それから10年、クープジョルジュバティスト世界大会(日本大会)運営委員として後輩の育成に携わり入賞を果たしたり、ワールドスキルズ(※2)でも日本最高位の選手を育てることができました。
そして、教科書も書き10ヶ国を越える生徒が私のメソッドで授業を行うなど、少しだけ前に進むことができました。
これも周りの皆様のお陰です。

これからも前に、前に!





※2 ワールドスキルズ ;
2年に一度世界各地で行われるものづくりのオリンピック。日本においては技能五輪全国大会という代表選考会の国内予選が行われる。(この時点で優勝者には総理大臣賞や各省などから大臣賞が授与される)後に、皇居などで皇太子様などから激励をもらい若者日本代表として出場する。
レストランサービス職種の課題はが非常に多岐にわたる。審査員のレギュレーション決定に1週間、大会も4日間にわたる。
1日目:ビストロのサービスの審査(カジュアルなスピーディーなサービスができるか出迎えから退店までをゲスト役を置き実践的にサービスする)
2日目:バーのサービスの審査(バー形態の店でサービスができるか出迎えから退店までをゲスト役を置き実践的にサービスする)
3日目:ファインダイニングのサービスの審査(高級レストランでのサービスができるか出迎えから退店まで、テーブルサイドサービスを含め実践的にサービスする)
4日目:ブライダルのサービスの審査(ブライダルでのサービスができるか出迎えから退店までをゲスト役を置き含め実践的にサービスする)
他空き時間にて、アトリエ式審査(ブースに分かれテーブルセッティング、カクテル作成、ブラインドテイスティングなど審査される)
 
日本のレストランサービス職種への初出場は2005年より、各国審査員はエキスパートと呼ばれ選手の指導と大会での審査を担当する。
メートル高森が2005年〜2007年、初代を含め日本代表エキスパート兼国際審査員として経団連会長より任命される。






世界のメートル・ドテルからたくさんのメッセージをいただきました。多謝。









2017-03-24 14:09:53

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テーブルコミュニケーションで皆んなが気持ち良く食事を楽しむ方法!

カテゴリ : Garçon 〈ギャルソン〉


テーブルコミュニケーションの理解


テーブルコミュニケーションとはなんでしょう?
その基本はカトラリーを上手に使えることや、常に落ちついていて優美にふるまえることよりも、まず「人に不快な思いをさせたり、迷惑をかけたりしない」ところにあります。

たとえばあなたがひとりでいるときに、テーブルコミュニケーションを意識することは、あまりないのではないでしょうか? 
そう、テーブルコミュニケーションとは他者とのかかわりのなかではぐくむもの。
もちろん、歴史や文化によって培われてきた「ルールや作法」もマナーの大切な要素です。
そうしたことを学んだり、ワインの注ぎ方や懐紙のつかい方を自宅で練習したりするのも良いでしょう。
でも、いくら作法にたけていても「気持ち」がなければ「愛されるテーブルコミュニケーション」はなりたたないことをお忘れなく。
 


⑴ テーブルコミュニケーションに対する心構え

① 食事の時間を楽しみましょう
楽しもうという前向きな気持ちを忘れずに。協力的な気持ちがないと自分が楽しめません。

② 自分を美しく見せましょう。
人は美しいものを見ると気分が高揚します。所作、食べ方、人は機能美や角のない動きに快感を得ます。

③ 思いやりをもちましょう。
相手を思いやると、自分に思いやりがかえってきます。




⑵ テーブルコミュニケーションの上級ポイント

① 笑顔は最高のおしゃれで、会話はご馳走です。
ワンアクションワンスマイル。笑顔の引き出しをいっぱいつくリましょう。また会食者が平等に話せるように心くばりをします。
 
② 上手にさりげなく相手をほめます。
 お世辞ではなく感動は素直に伝える。相手の長所をみつける努力をしましょう。

③ 返礼を大切にします。
 自分に対して好意をもってなされた言動に対しては、きちんとお礼をしましょう。

④ レストランのポリシーやスタイルを尊重します。
  店のコンセプトやベースとなる郷土文化を尊重すると、よりその場が楽しめます。

⑤  レディーファーストが基本です。
現代では儀式料理の会食を除き、レディーファーストが基本です。
ただし日本では畳の文化など、男性上位の場所も多いので使い分けを楽しみましょう。
男女でなく、序列に配慮が必要な際は右上位が基本です。
 
 


マナーの分類

レストランにご来店されてからお帰りになりまで、ホストとゲストは、暗黙のルールにのっとってコミニュケーションを交わしています。
その暗黙のルールがマナーと呼ばれるものです。
マナーには最低3つのレベルがあり、相手の意識や目的により、対応方法が違います。ホストは、国やレベルの違いによるマナーの差異を理解して、オケージョンにあわせた最適なマナーでおもてなしすることが求められます。
十人十色から一人十色に変わった現代では、TPOによってマナーは使い分ける時代になりました。
 
① プロトコール …
世界共通の公式な国際マナーのこと。日本では国際儀礼の意。

② エレガント…
礼儀作法(グループレベル、テーブルマナーなど含め)

③ テーブルコミュニケーション
一般的、人としての最低限の礼儀(公共の場での最低限での常識)




⑷ ドレスコード、サービスレベル
 
飲食店の三大要素の1つはゲストの雰囲気と言われます。
しかし、そのゲストに求めるテーブルコミュニケーションやドレスコードとサービス形態のバランスがとれている飲食店は少ないです。しかし、ゲストもどう楽しんだらいいかがわからないところが多く、高級店においては足を運びづらくなる原因の1つと考えられています。そこで、自身の店舗オペレーションがどの形態で行われているかを整理し、店にあったドレスコードの発信が必要となっておりますのでここで整理しお伝えしたいと思います。下記は現代における一般的なサービス形態とそれに合わせたドレスコードです。
 
① フルサービス(プロトコール) → ◎フォーマル

② エレガントサービス(ファインダイニング)→◎エレガント、ビジネス・アタイエ
 
③ ベーシックサービス(カジュアルファイン)→◎平服、スマートカジュアル
 
④ カジュアルサービス(カジュアルダイニング、カフェなど)→◎カジュアル

⑤ ファストサービス(ファストフード、クイック)→◎ドレスコードフリー
 
 
 
 
⑸ テーブルコミュニケーションで気をつけること

レストランのスタッフは最低限のマナーを守れないゲストには、他のゲストへの迷惑になることから注意しなければならないこともあります。
しっかりと公共の空間での最低限のマナーを知ることが大切です。
テーブルコミュニケーションチェックシートを使って悪い例と良い例を知り、ゲストのランクを知りサービスに活かしましょう。
 
① カジュアルレストランでの過度な要求。
 悪い例 → 高級レストラン意外での過度な要求
 良い例 → TPOを使い分けるゲスト
 
② です。ます。まで言えてますか?すみませんと、ありがとうが言えてますか?
 悪い例 → コースのAで。(若いスタッフだろうが、フレンドリーに言ってるつもりでもスタッフ側は不快)
 良い例 → コースのAをお願いします。
 
③ 目線合わせるのは基本です。
 悪い例 → コミュニケーションをとろうとしない。
 良い例 → 料理提供などアイコンタクトにて感謝を伝える
 
④  自分で勝手に席を決めてませんか?
 悪い例 → 管理権は自分にあると勘違いしている。
 良い例 → 席次はお店側にとって大切なゲストや先にご予約をいただいた方が優先と言う常識を知っている。
 
⑤  モンスターに変身、あら探しをしたりしてませんか?
悪い例 → 人の粗探しが得意で、自分本意。席を自分で決められると思っている。
良い例 → 寛容に公共の空間にて全体のゲストの快適さを尊重している。
 
 
⑥   高級レストランへ行くような服装で雰囲気を壊してませんか?
悪い例 → ドレスコードを無視
良い例 → 店舗の雰囲気にまで配慮
 

⑦   大声出していませんか?
悪い例 → すみません!と大声でサービススタッフを呼んだり、
      他のゲストを気にせず大声を出す人。
良い例 → 他の方に配慮がありサービススタッフを呼びつけず
            待つ余裕と、会食者に不安を与えない会話力のある人。
 

⑧   してはいけない基本の話を知ってますか?
悪い例 → 無神経で配慮のない人、人に合わせられない人。
良い例 → 会話の順序を理解している人。
 

⑨    自宅使いは本当に困ります。
悪い例 → 公共の場に家のルールを持ち込まないで。椅子の上に足をのせる。靴を脱ぐ。爪楊枝の歯を見せて使用する人。凄く姿勢の悪い人。場を読めない服装をしてる人。
良い例 → パウダールームという概念を持ち、化粧室でできることはする人。席に座る前に事前に対応する人。自分も空間の雰囲気をつくりあげていると理解している人。
 

⑩  音
悪い例 → 鼻水をすする。ゲップをする。食べ物を大きな音ですすって食べる。(日本以外音はNG)、シャッター音がうるさい(そもそも店側に確認が必要)
良い例 → 席に座る前に事前に対応する人。
      たとえ汚れてもその汚れが表面に見えない配慮ができる人。
 

⑪    エバルことがカッコいいと思っているのはあなただけ。
悪い例 → お客様は神様と間違った解釈をしている人。
良い例 → 人は平等の考えのもと尊重できる人。
 

⑫    お箸の使いかたぐらい大丈夫ですか?
悪い例 → 先人の作法を無視する人。
良い例 → 違和感がなく、綺麗、無駄の無い所作の人。
 

⑬   持ち込みなんてしていませんよね?
悪い例 → アレルギーや宗教上の理由や権利をフルに活用することが
      当然だと思っている人。
良い例 → 管理権がお店にあると理解し、
            権利を全て使用しないゆとりのある人。


⑭    電話など非日常や軽い非日常の雰囲気を壊していませんよね?
悪い例 → 写真撮影について下記の基本的なルールが守れない人。料理や建物は商標登録してあるもの以外でも無断で撮影することは著作権侵害の判決が出ています。管理権が店にある以上、無断での撮影は禁止です。また、他のゲストや同席者への配慮にも注意が必要です。カメラを取出しながらの確認は了承前提という意思がすでに同席者への配慮が足りないと言えます。
 
良い例 → 上記を理解し、同席者との会話を重視する人。
また、特別に写真を撮りたい時は同席者に断ってから写真を撮る人。


※この記事の無断転載、使用を禁じます。


2017-03-24 13:22:25

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Maitre d'Hotel 〈メートル・ドテル〉とは

カテゴリ : Maitre d'Hotel 〈メートル・ドテル〉


メートルドテルとは? メートル・ドテル? メートル・ド・テル? めーとるどてる?

テーマ:「メートル・ドテル」って何?ー必要な素養を皆に知ってもらおう!!!


今回はメートル・ドテルについての説明です。
*長文ですが、これでも簡単にまとめたつもりです(伝えづらい職業なのら。。。)

「メートル・ドテルという仕事」
まず、誤解されている起源から。
サービス人と同類と考えれれる「メートル」の起源は召使い(サーバント)だった!という認識をもっている人がいますが、その認識は間違いです。
元々エジプト文明から存在する食材の管理者が進化した職業。
メートルが召使いではなく、メートルは召使いをつかい食卓を演出していたのです。これら大組織の長は、歴史の中では常に憧れの職業だったのです。(昔でいうと地位)
現在ではこのメートルからホテルの総支配人になったり、学校の教授になったり、政府より勲章をもらったりと大きなやりがいのある職業だということが認知されてきています。




Q&A① 具体的メートルドテルと言われる職業は何をする人?


◆メートル・ドテルに必要な素養

現代においてのメートルの職業とは?
レストランマネジメントのトップはレストランディレクターと呼ばれます。(フランスではディレクトゥール)
メールドテルはサービスの総合職で、オーケストラの指揮者に例えられることが多い。ゲストに対する実務責任者として、料理・調理の商品販売と提供、ご要望に応じての接客業務などを主に行い、ゲスト一人一人に配慮しパーソナルにゲストの時間を演出しなければなりません。それでは、詳細についてメートルドテルとしてのスキルと知識について、整理して説明します。


⑴ ホスピタリティ
職業に対する情熱と自身を犠牲にできる優しさと奉仕心をもち、それを表現できること。我々の仕事はホスピタリティマネジメントと言い、ゲストからサービスに対して対価をいただきます。ゲストに再来店してもらうために必要な接客が必要。その基準はやや満足という結果ではほぼ再来店することは無い。満足、大変満足という評価においてはじめて再来店の機会ができることをよく理解することが必要。またそのレベルはゲストのレベルに合わせることが必要なために心理学や経験から常に学ばなくてはなりません。


⑵ 食材・料理観賞と表現
食材に関しては、産地・旬・特徴、料理に関しては調理方法を熟知し、背景・楽しみ方、モダンなシェフのアレンジされた料理ならその思いや楽しみかたを体験を通じて伝えます。しかし、美味しさとは年齢や国籍、性別で異なるもの、ゲストに合わせて言い回しも多様です。多面的な価値も理解が必要です。


⑶ 飲料の知識とサービス
ワイン、カクテル、ビール、日本酒、ノンアルコールドリンク、コーヒー、紅茶など、多岐にわたるアイテムの基礎、流行、提案力と飲料販売営業力が必要です。それらは文章から学んだものだけでなく体験したことを提案することによってゲストに信頼されます。


⑷ 体力
肉体的な基礎体力をつけることです。スポーツ選手に例えると判りやすいかもしれません。野球が得意な人、相撲が得意な人、それぞれ必要とする体力は違います。サービスという仕事も長時間のエレガントな立ち振る舞いを保つ体力と集中力の持続が必要です。これらを習得するだけでも数年はかかると言われています。サービス人の最初に訓練がサービス人の身体をつくることです。


⑸ サービス技術とスピード
情熱を基礎に、実践心理、話し方や聞き方、立ち振る舞い、所作の美しさ、表情の大切さを理解し実践出来ること。サービスオペレーションに関わる知識、技術を身につけること。(一般営業、一般パーティー、ブライダルパーティーの対応含む)


⑹ 情報共有・管理
店舗や館内情報、観光や近隣情報などの把握。ゲストの情報を収集・管理し、営業での受注や顧客満足度向上に協力することが必要です。
また、チームに対しての報告・連絡・相談ができ、なおかつチームの成長のために自身のもつ知識等をシェアすることが必要です。


⑺ 衛生・防災管理などのリスクマネジメント
食中毒を出すと営業停止や損害賠償による金銭的ダメージを受けるだけでなく、お客からの信用を失います。こうしたリスクを回避するためには、現場のスタッフ全てが食品衛生に対しての知識を習得し、着実に実行することが必要です。
人には緊急時や不測の事態に、パフォーマンスを混乱させる構造をもっています。こうした時にこそ冷静で的確な判断をしなければなりません。そして、責任者不在時に何が起こるかわかりません、そうした知識を緊急時の為にマニュアル化しておく必要があります。


⑻ 営業力
ネットワーク構築、業界団体調査などによりブランド力向上や直接ゲストに対して営業に優れていること。また、商品価値をあげゲストに満足をあたえながらアップセールスができること。


⑼ 語学
サービス人としての私達の求める語学力は学科試験に合格する、また資格習得という目的とは異なり、お客様とコミュニケーションを上手にとることを最終目的としています。

⑽ テーブルマナー
ご来店されてからお帰りになりまで、お客様と私たちサービス人は、暗黙のルールにのっとってコミニュケーションを交わしています。その暗黙のルールがマナーと呼ばれるものです。マナーには3つのレベルがあり、お客様の意識や来店目的により、対応方法が違います。サービス人は、国やレベルの違いによるマナーの差異を理解して、オケージョンにあわせた最適なマナーでおもてなしすることが求められます。


⑾ アトモスフィアの演出・管理(花、テーブルコーディネイト、パーティー演出)
デザインを通してゲストを喜ばせることも大切です。空間や状況によりルールが異なります。フードコーディネーターとしても一流が求められる。

⑿ 教育
教育とは誰もができるわけではありません。人にものを教えるということは、きちんとその物事を理解して整理されていなければ伝えることができないからです。伝えるということは、文化を守ることでもあります。幸福をわけあたえる術を伝えることができるほど、サービス人としても幸せなことはないのです。


⒀ チームワーク
チームが決めたことに対しての協力姿勢をもち継続して取り組む力があること。ネガティブな発言がなく常にポジティブでいること。妬み、ひがみがなく、スタッフの成功を一緒に喜んだり辛い時に一緒に悲しみサポートができること。


⒁ 事務関連
ビジネスマナーの基本をベースに、内部向けの稟議書や情報共有資料の作成や外部向けメール、表計算、プレゼン資料、販促資料づくりなどにおけるパソコンスキルに長けていること。5W2Hの実践




Q&A② レストランやカフェ、居酒屋でマネージャーしている人がすべてメートルドテルですか?

A-残念なことに、まだ日本の職業分類ではウエイターか飲食店店長のどちらかしか職業分類しかありません。似ているようで高い技能、知識が求められるメートルの職業はこれにあてはまらないのです。
余談ですが、他の接客業の分類ではホステスさんの職業なっている「社交接客係」やワインの専門家である「ソムリエ」があります。
メートルとは、上の①~⑮にあげたような卓越した技能を持つ有資格者か、それに準ずる技能を協会や、伝統のある企業に認めてもらった人だけが持つ呼称(職業)です。




Q&A③ ウエイター(ウエイトレス)、仲居と何が違うの?

A-仲居とは、現代において実は区別用語!和食店であろうと洋食店であろうとレストランサービススタッフに違いはありません。呼び方は新人からスタートし、「サービス」→「サービスクリエーター」→「サービスエキスパート」→最後は専門呼称となります。

現代サービスを考えますと、今後は和も洋も両方の知識、技能を持たなければいけないのです。

国際人としてみると和より洋がベースとなっていることも認識し、試験やコンクール対策などでは洋食の知識をベースに和食は自国の文化の強みとして習得します。(残念ですが、この流れは止まりそうにありません)


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2017-03-24 12:29:10